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2016年活動参加者の声

2016年8月12日

今回初参加でモンゴルの地方検診活動とウランバートルでの心カテーテル治療活動の両方に参加された小児循環器医師の方からのレポートをご紹介します。

モンゴルでの医療支援活動に参加して   小児循環器医師 江原英治

4時間半のフライトののちウランバートルに到着

夜ウランバートルに到着

ホブドの街並み

ホブドの街並み

今回、初めてハートセービングプロジェクトのモンゴルでの医療支援活動に参加させていただきました。地方での検診班の活動が主でしたが、カテーテル治療班にも2日間参加させていただきました。思い切って参加させていただいたのですが、大変すばらしい経験をさせていただきました。ありがとうございました。 

ホブド県立中央病院

ホブド県立中央病院

大勢の患者さんと親御さん

大勢の患者さんと親御さんが来院

検診班では、ウランバートルの国立母子保健センターでの検診に加え、地方での検診としてホブト県立中央病院で活動を行ないました。初日にウランバートルで70人、その後ホブトで2日間で119人と多くの子どもさんを診させていただきました。ウランバートルの患者さんは主に国立母子保健センターで経過を見られている方でしたが、中には過去にハートセービングプロジェクトでカテーテル治療を受けて順調に経過されている方も何人かおられました。

検診で心エコー検診を実施

持参したポータブル心エコー機で心エコー検診を実施

モンゴル独特の赤ちゃんの包み方です

モンゴル独特の方法で包まれた赤ちゃん

町から10分も走るとこの景色

町から5分も走るとこの景色。検診のあと招待された遊牧民のゲル

 

 

 

 

 

ホブトでは今回の検診で初めて心疾患の診断がつき、ハートセービングプロジェクトでのカテーテル治療につながった方がおられた一方、重症の心疾患でかつ現状では治療が困難なケースで、内服薬で様子をみていただくしかないお子さんもおられ、モンゴルの医療事情の厳しさを思い知らされました。ホブトでの活動ですが、検診会場の設営に始まり、エコーの器械も日本からの持ち込みで、1台は古くてバッテリーが大丈夫か心配な物で、かつ途中で停電があったり、その上多くの子どもたちが来られてと、大変なことも多かったのですが、検診班全員で力を合わせて、診療に当たることができました。検診班のメンバーは、日本からとモンゴルの方が一緒に活動を行ないました。私にとっては初対面の方ばかりでしたが、数日間の活動を通じて皆さんとは何か戦友のような感覚になりました。また今回は国立母子保健センターのウンドラル先生がわざわざホブトに同行していただき、大変お世話になりました。さらに現地のホブト県立中央病院の先生方にも活動がスムーズに行なえるようにサポートしていただきました。一方、仕事の合間には現地の遊牧民の方のゲルにご招待いただいたり、真夜中に星を見に連れて行っていただいたりと、大変お世話になり、おかげさまでとても充実した楽しい旅になりました。

次に、カテ班の活動は2日間でしたが、富田先生をはじめ他施設の先生方と一緒にモンゴルの子どもたちの治療をさせていただき、大変新鮮でした。同じ治療をするにも、ちょっとした工夫を教えていただいたり、治療中の困った場面では、矢継ぎ早にアドバイスが飛んで来たりと、大変勉強になり、かつ楽しい体験でした。

ウランバートルで治療前の心エコー検査

モンゴル国立墓碑保健センターで治療前の心エコー検査

今回の活動を通じて日本とモンゴルの医療事情の違いというものを改めて痛感させられました。限られた道具で何とか工夫して、多くの患者さんを治療しないといけないという制約があり、医療器具が潤沢にある日本では考えられない経験をしました。また、ややもすると日本では「治療を受けたら良くなって当たり前」という感覚を持っておられる方も多いですが、今回のモンゴルでは治療を受けた子どもさんのご家族が、心から喜んでおられ感謝してくださる姿を拝見し、改めて医療の原点を教えていただいたように感じています。このようなすばらしい活動を長年続けてこられた、理事長の羽根田紀幸先生をはじめ諸先生方、ハートセービングプロジェクトの皆様、現地のモンゴルの皆様に改めて心から敬意を表します。最終的には、現地のモンゴルの先生方が日本の医師と同じような治療ができるようにレベルアップされるようサポートしていくことが本当の意味の支援で、理想的な姿と考えますが、それにはまだ少し時間が必要かなと感じました。

 

カテーテル治療

心カテーテル治療中

初めてご一緒の方たちでしたが良き戦友になりました

初めてご一緒させていただきましたが、みなさん良き戦友になりました

 最後になりますが、今回は私がお手伝いしたことより、モンゴルの方々やハートセービングプロジェクトの皆さんにしていただいたことや、活動を通じて教えられたことの方が圧倒的に大きくて、感謝の気持ちでいっぱいです。これからもこれをご縁に少しでもお手伝いできればと思っています。

 大阪市立総合医療センター小児循環器内科 江原英治